息子の彼女と初めて会う前に、
まず思ったのが、
"どんな子だろう?"
そして、彼女と実際会って、
その後ずっと思ってたのは、
"息子のどこがいいんだろう???"
……………
そして、二杯目のワインが終わるころ、
思わず聞きました。
"ねぇ、この子のどこがいいの?
どこが好きなの?
だってさ、貴女みたいな可愛い子、
きっとモテモテでしょ?
なのに、この子のどこがいいの?
だってさ、わたしだったら、
ぜーったい、こういうタイプは嫌だもん。"
実際、息子は、ダメンズという言葉がぴったり。マメじゃないし、あらゆる面でルーズだ。
あ、もちろん、私の育て方が悪かったといえば、それまでだけど。
すると、こう返してきました。
"けんちゃん、すっごく優しいんです。"
……………
けんちゃん……かぁ。
わたし、けんちゃんっていつから呼ばなくなったんだろう?
たぶん、小学三年生くらいのときに、
"恥ずかしいから、俺のこと、ちゃん付けで呼ばないで。"
と言われてから呼んでない。
けんちゃん…かぁ。
けんちゃんと呼ばれて、なんだかデレデレしてる息子。
けんちゃんって、再び呼んでくれる人ができたんだね。。
いつのまにか、そんな可愛い子ができたんだね。
正直、彼女ができたら、嫉妬に荒れ狂うと思っていたけれど、意外にホッとしたのでした。
よかったなぁ。
こんな不出来な息子だけど、
この子がいいって言って付き合ってくれる女の子がいるんだね。
そして、三杯目の終わりくらいに、こう言っておきました。
「あんたさ!こんな可愛い子、もっとしっかりして、大事にしなきゃ、すぐに振られちゃうよ!」